ウイルスに感染した後ですぐに症状がでる後述の急性型とは異なり、誘発型はすぐに症状がでません。神経に潜り込んだ単純ヘルペスウイルスが眠っていれば、感染してもしばらくの間異常は現れません。潜伏期間にパートナーにうつしてしまうことが少なくありません。
体内で潜伏しているウイルスがちょっとしたきっかけで再活性化すると、初めて男性器に症状がでます。初感染初パターンと同じようにむず痒い水疱ができて潰瘍化しますが、重症化することはほとんどありません。服薬治療でも自然治癒でも1週間ぐらいで症状が引きます。
ただし、一旦発症すると1年以内に80%の確率で再発します。激しい疲労やストレスを受けている時、風邪やインフルエンザなど他の病気にかかっている時も、免疫力が一気に低下するので再発しやすくなります。
今のところリジンをたっぷり摂取する以外に再発の予防法はありません。私もドクターズチョイスのリシン+プラスを飲んで備えています。
リジンがルペスに効くことは、国内外の大学機関の研究などで立証されていて、メリーランド大学で行われた実験でも、早く治し再発を予防する結果がでています。
市販薬がなく皮膚科や産婦人科の薬でも予防できないとなれば、リジンを積極的に摂取して自力で予防に励むしかありません。
急性型の性器ヘルペス発症は男性も症状が重い
性器ヘルペスは男性より女性の方が重症化しやすい性感染症です。ただし男性も感染直後に発症する急性型だと重い症状になります。
急性型は初感染してから2日から10日間ほどの短い潜伏期間で発症して最初に性器に病変がでます。ペニスの表面がヒリヒリするような違和感に気づくはずです。次にむず痒いブツブツや水ぶくれができ、何日かすると破れて潰瘍になります。
赤いブツブツは1ミリから2ミリほどの大きさで亀頭や亀頭を包む皮、陰茎が主な患部になりますが、外陰部以外にも肛門やおしり、あるいは太ももまで水疱ができることもあります。
どんどん痒くなって我慢できない状態に
最初は「ちょっと痒い」と感じるぐらいかもしれませんが、日が経つにつれ我慢できないほど強烈に痒くなります。お風呂で掻きむしるようにして洗っても、痒みは消えません。
女性と同じように排尿痛の症状も起きるので、おしっこがでる度に痛みに襲われ上手く尿がでないこともあります。
1週間後には症状がもっともきつくなり、人によっては38度以上まで熱が上がることもあります。発熱すると太もものリンパ節も腫れるので、強烈な痛みに襲われます。
皮膚科か内科、泌尿器科で処方された薬を飲んでも、治るまでに10日近くかかります。放置すると3週間以上、耐え難い苦痛が続きます。
発症している間、クラミジアや淋病、尖圭コンジローマやカンジダなど他の性病、性感染症の病原体に侵入されやすくなるので、自然治癒を待つのは危険です。梅毒やエイズの発症率も上がることも分かっています。
性器ヘルペスと帯状疱疹の症状は違う
性器ヘルペスの原因は帯状疱疹と同じ単純ヘルペスウイルスですが、症状の画像を見比べると水疱の生じ方が違うことが分かります。
性器ヘルペスは水疱がいくつか集まってできるパターンと、広い範囲に散らばるパターンがありますが、帯状疱疹の場合には左右どちらかにしかません。右側か左側に帯状に水疱が集中するのが特徴です。
いずれにしても、男性器が赤くただれブツブツ水ぶくれだらけになっているのは、不気味の一言でしか表現できません。何らかの性病、性感染症にかかっていることは一目瞭然です。
男性の性器ヘルペスはうつる?
男性の性器ヘルペスも女性と同じくうつります。ウイルスが神経に潜伏している時は感染力も弱くなっていますが、最近の研究により症状がでていない時の唾液でも感染することが分かっています。
一般的には、接触感染でうつるのでキスや性行為が感染経路になります。水ぼうそう(水痘)とは異なり空気感染することはありませんが、水疱や痒みがでている時はタオルの使い回しも避け、グラスなど食器も共有しないようにして下さい。
男性の場合は男性器が直に触れるお風呂場の椅子も危険です。症状が落ち着くまでは椅子に座らないのが理想的です。もし椅子を使う場合は使用後にはよく洗います。
家族やパートナーにも感染させないよう注意を払ってください。特に子供は病気の抵抗力がないので感染しやすいことに注意しましょう。アトピー性皮膚炎など皮膚の病気がある時も身体のバリア機能が弱くなり、うつりやすくなります。
性器ヘルペスだけでなく口唇ヘルペスを同時発症することも多く、男性器以外の皮膚にウイルスが付着していることもあるので、コンドームをしていても予防は完璧ではありません。症状がでている時のセックス、オーラルセックスは厳禁です。一番ウイルスが増殖しやすく、感染力が高いのは粘膜です。